吉本ばななのエッセイ『夢について』

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1.吉本ばななのエッセイ『夢について』


夢にまつわる吉本ばななのエッセイ『夢について』の感想と名言を紹介する。

処女作の『キッチン』を初め、吉本ばななの小説には
夢-目標という意味での「夢」と眠っている時の「夢」-がよく出てくるので、
彼女の夢観を理解するのに興味深く読めた。*
(*)面白いことだが、 英語のdreamも、スペイン語のsuenoも、
ゴールという意味の夢とレム睡眠時に見る夢の両方の意味を持っている。


では早速見てみよう。
夢を、ではないよ。(笑)

1-1.明晰夢


流石小説家だけあって、吉本ばななは、感性が鋭く尖っていて、
私は、手触りまであるカラーのリアルな夢を見ることにかけては、定評と自信があります」と言っている。

また彼女は、明晰夢(夢だと自覚しながら見ている夢)の経験についても語っている。
明晰夢を見る人はよく、夢の状況を自分で変化させられると言うが、吉本ばななが見た次の夢もそうなっている。

このページのイラストを描いているところを見に、イラスト担当の原さん
の家に行くと、他社の見たこともない変わった雰囲気の女の人が原さんの別の原稿を取りに来ます。

玄関口で原稿を受け取って去って行っただけなのに何だか変な感じがして、
「あの人どういう人?」と聞くと、「あの大きな出版社のバイトの人なんだけど、淫乱なので有名なんだよ」と原さんは言いました。

こわいから自分は迫られても相手にしなかったけど、すごい押しが強くて
気の弱い人なら断れないんじゃないかな……とのこと。

そうか、何でそんな人がクビにならないんだろうと思いながら
家に帰って恋人にその話をすると、その人のことを妙によく知っているのです。

会ったことあるの?と聞くと、いっぺん君の留守の時に君の原稿取りに来たよ、とのこと。

まさか……と問い詰めると「一回だけだよ」と弱々しく白状しました。

ひぇー、と夢ながら私は困って、とりあえず恋人を叩いてみたものの
収拾がつかなくなって、別れるべきか許すべきか、混乱して、

ここがすごいのです、
なんと私は、「そうだ、起きればいいのだ!
しかしどうしたらこんな深い夢から覚めることができるのか?
体ごと入っているし……そうだ、泣くのだ!」と思ったのです。

そして暗い、母の胎内から現実に産まれ落ちる赤ん坊のように大声で泣きました。


そうしたらまず自分の目が覚めて、すぐに恋人が「どうした!」と
びっくりして起きました。

やっと帰ってこれたわけです。

たたき起こされたあげくにひどい!ひどい人!とやってもいない
浮気で責められたその人のことは置いといて

人間って、なんて必死に知恵をしぼるんだろう、と我ながら感動した事件でした。


↑ 恋人は大変だったな。

明晰夢で夢だと意識していたのに、
目が覚めた後は、ひどいわ、ひどいわと、恋人は浮気の嫌疑をかけられたのだから(笑)。

とにかく、吉本ばななが明晰夢を経験した興味深いエピソードでした。

僕のアメリカ人の元恋人も明晰夢を見るって言っていたな。
この『夢について』は彼女を思い出させる。


さてここからが面白いポイント

1-2.吉本ばななにとっての夢とは?


また、吉本ばななが、夢という観点から、
人を分類しているのが興味深い。

彼女は、夢を生きる人です。

私には、夢を追う人や、
酒や薬で夢だか何だかわからなくなってしまった人や、
現実を生き過ぎて、夢じみてしまった人や、
夢のように生きる人、など沢山の友人がいますが、
「夢を生きる」、このニュアンスを生きているのは彼女だけです。


「酒や薬で夢だか何だかわからなくなってしまった人」は、
夢と現実(うつつ)の違いが分からなくなった人。

夢を追う人はdreamerと言えよう。

「夢を生きる」人は滅多にいないと言うが、
そんな稀有な人、松本小雪について……

彼女はその美しい頭のてっぺんから、つめの先までが夢にひたっています。
美しいからそうなのではなく、夢を生きているから美しいのです


夢を生きている女性は美しいのか、
確かに人を魅了する不思議な雰囲気が彼女には漂っていると思う。


1-3.超能力


『夢について』では超能力に関して、
次のようなパートがある:

そういえば昔バイトをしていた所の店長が、「今夜はおでんだ」とか
食べたいものを念じると、家に帰った時すごい確率で妻がそれを作って
待っていてくれる、
湯豆腐か鍋か、くらいの誤差は出るがほとんどたがえる
ことはない、と言っていました。
これもあたりまえのようでいて考えると不思議です。

山本鈴美香さんが描いていましたが、もともと超能力というものは
「母が息子を、姉が弟を」案じる心から生まれた
そうです。
(中略)
女たちが身内のことを家で狂うほど案じているうちに
奇跡的な力を発揮することがあったということです。
(p26)


夢ではないが、ナポレオン・ヒルが言っている、「思考は現実化する」と同じ。

夢という路を共有しなくても、相手に思いが伝わると言っているのである。*
(*)ホメオスタシス同調といって、一緒に暮らしている2人の女性の生理周期が似てきて、
互いに情報を更新し合うが、同じ様に、離れた相手にも思いが伝わることも有り得ると思う。

引き続き『夢について』の名言を紹介しよう

1-4.『夢について』の名言


夢とは、違う現実をひととき生きること。(p44)


生きていることは、ただ美しいです。
そして一期一会、というのは単なる事実なのです。
反省します。(p31)


Life is beautiful.ですね。

生きていくことは、本当はもっとこんなふうにエロティックで、
食べることと、性と、死ぬことと、大自然と、何もかもがこんなふうに大胆に野蛮にしかも美的に混在しているんだなあ、
と強く思いました。(p96)


単調な都会生活を送っていると忘れてしまうが、
生きるということはもっと野性的で刺激的でエネルギッシュなものなのかもしれない。

年を取ることは美しい思い出を重ねることでもあるのだ
と私は思いました。


そう意識して生きると、良い年の取り方ができるのではないか。

美しい思い出を重ねられたなら、
年を取って皺ができても、『年を取ることは嫌だな』と思わせない顔になると思う。

例えば、ゴードン・ラムゼイは深みのある顔をしている。




彼女はとてもまじめな人で、めったに彼氏を替えないが、
もし人を好きになるとはためにもわかるくらい、夜も眠れない、胃が痛い、何ものどを通らない、
という「喜びと悲しみのハイ状態」になってしまう人なのです。
かなうもかなわないもなく、そういう苦しみそのものが恋という状態です。(p11)


なんか水々しくて、良いね。

僕もスペイン人のイレネとカナダにいた時は、
「喜びと悲しみのハイ」状態で、それは苦しみそのものであるような恋だった(笑)。


人生のもろもろのことを、鋭い感受性を通して表した、彼女の言の葉は、
鮮やかに人生の真実を突いていることが多い。

2.まとめ


ということで今回は、
ネットビジネス界でYouTubeチャンネル登録者トップの
アシタカが、吉本ばななのエッセイ『夢について』についてお話した。

『夢について』は
夢、生き死になどに対する、吉本ばななのスタンスが小説を介さずに、
直接伺えるエッセイだった。

インターネットライフスタイルを送る
アシタカより。

Sincerely,
Ashitaka

Peace.

air-mail
【P.D.】
よしもとばななの一ファンとして嬉しいことに、彼女や小説に直接的に迫れるのがエッセイの良いところ。

今まで知らなかったことが色々あった。

例えば・・・

だから私にとって藤子先生はある意味で私を形成した神のひとりです。(p132)


彼女をより理解するために、
オバケのQ太郎やアトムをもう1度読んでみたくなった。

Peace.

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